Tiny plus　～極少量サンプルに最適化したTinyの進化版～

Tinyplus は、石川式自動乳鉢（正式名称：石川式撹拌擂潰機）シリーズの中で最も小さなモデルとして設計された、極少量サンプル専用の精密混練・分散・粉砕装置です。
数 mL 程度の貴重材料でも、手すり乳鉢と同等の「押しつぶし・すり潰し」動作を再現し、高い再現性での前処理が可能です。

• シリーズ最小サイズでグローブボックスに入るコンパクト設計

• 極少量サンプルをムラなく処理できる高精度メカニズム

• 乾式／湿式のどちらにも対応

• 手すり乳鉢に近い力学挙動で、機能性材料の忠実な再現性を確保

● エピサイクロイド軌道による均一処理

乳棒が乳鉢内で複雑なエピサイクロイド軌道を描きながら材料を押し出し、凝集体を効率よくほぐし、ムラのない処理を実現します。

● 乳棒の傾斜配置による中心部処理

乳棒が約20°傾いて接触することで、材料を常に中心へ導き、中心・外周の処理ムラを抑えます。

● ばね荷重による安定した接触力

荷重が自動調節され、材料量が変わっても安定した処理品質を確保します。

Tinyplus は、以下のような“少量・貴重サンプル”の処理に最適です。

• 機能性材料（酸化物、硫化物、金属有機材料など）の調製

• バインダー混合、添加剤混合、インク・ペーストの試作

• 微量粉末の分散・粉砕

• 研究室での材料スクリーニング

• グローブボックス内での処理

活用事例へのリンク（類似製品）

【産総研　共同評価】もうバラツキに悩まない。材料開発を加速する「再現性」の新常識

(*1) 回転方式「OR式」：乳鉢は回転せず、乳棒が二重回転し乳棒自身が受動的に自転をする機構

Q1. 「推奨加工容量」とは何ですか？

A1.　推奨加工容量とは、乳棒が実際に力を及ぼす“軌跡領域”の容積であり、乳鉢のすりきり容量ではありません。

この領域内で処理することで、均一で再現性の高い結果が得られます

Q2. グローブボックス内で使用できますか？

A2. はい。Tinyplus はシリーズ最小級サイズで、一般的なグローブボックスにも入る設計です。
密閉環境での前処理にも適しています。

Q3. ビーズミルやボールミルとは何が違いますか？

自動乳鉢は乳棒荷重によるすり潰し（剪断力）が主体で、結晶を破壊しにくい マイルド粉砕 を行います。
ビーズミル／ボールミルのような強い衝撃力は使いません。

さらに、自動乳鉢は“混合・混練・粉砕・分散” を同時に行える点が大きな違いです。
限られたスペース（例：グローブボックス）でも、多工程を1台で完結できます。